ウイーン国際交流公演に出演ツアー

Aloha,
今年は大きなイベントがいくつかあって、三月の「ウイーン国際交流公演」はその一つ。準備もバタバタして、何せ、現地との打ち合わせなどが現地入りしないと出来ない。また出発前日まで、東京外国語大学の部活合宿というハードな日々をこなし、成田空港へ成田エクスプレスで出発。
ウイーンまではモスクワ空港経由で18時間かけて、夜10時頃にホテルにチェックイン。
それまで、すったもんだで多少のトラブルはありましたが命に別状はなく。w

「オリジナルスペシャルガイドツアー」
JTBに用意してもらい、ベテランガイド(50年以上前からウイーンに移住)のケイコさんに1日案内して頂きました。このケイコさん、健脚で歩くのが、早すぎる。
何で、ウイーンでフラなんだ。と沢山の方々の質問を頂きましたが、全く無関係ではないんです。このお話を頂いた時に、JTBの方に「実はね」とウイーンとハワイの関係を説明しました。ハワイ王国最後の王様カラカウア王が、世界一周をした際に日本とウイーンを訪れています。ウイーン滞在中は、えらく気に入られ、沢山の様式(フラの衣装であるホロクードレス、交響楽団等)をハワイに持ち帰りました。
話はそれましたが、そこでケイコさん、独自にカラカウア王のことを調べてくれていました。三日間の滞在でありましたが、新聞社がカラカウア王の一日を毎日記事にしていたそうです。朝食は何を食べたか。。。事細かくレポートしたそうです。その短い三日間でしたが、一冊のドイツ語の本になっているそうです。それを、ケイコさんも読んでガイドツアーを考えたそうです。ウイーンはたくさんの見どころがありました。その中に、「インペリアルホテル」を入れ込んでくれました。インペリアルホテルは、カラカウア王が滞在したホテルです。日本の天皇陛下も滞在しました。当時と変わらないホテルに、未来の私たちが立っているのかと思うと、感慨深かったです。
カラカウア王がサインした宿帳も丁寧に保管されているそうです。数年前にクアナ・トレス、クム・マークケアリイホオマルもこのホテルを訪れロビーでカラカウア王に捧げるOliを詠唱しました。

オーストリアフラ協会」
このお話を頂いたときに、「フラ協会」があれば、共演したい旨を伝えておきました。担当者が熱意で探してくれてコンタクトを取り、出演が決まりました。初めは、共演の打ち合わせが難航し、まあ、ステージが同じならいいや。という感じの流れになりました。数か月前に、お互いの楽曲リストを確認しあい、先方の楽曲に「KAWIKA」というカラカウア王を讃える曲が入っていました。これは、初心者なら必ずやるといった教科書的な曲です。ただ、フラの振り付けは島ごと、指導者ごとに違うので、同じ振りで踊ることはできませんが。なんとか「共演」という形でできるのではと伝えておきました。オーストリアフラ協会から「KAWIKA」の音源が届いたのは、合宿中の出発前日でした。私たちの音とは全く違うものでした。歌詞になるMELEは、一緒なのですが節回し、アクセント、私の生徒さんたちは全く別のものに聞こえるようでした。
現地入りして、彼女たちとランチミーティングしました。
オーストリア、ドイツ、スイスの連合でした…。こちらは小国日本。
話はドイツ語と英語でドイツ語はガイドのケイコさんが通訳してくれました。
話を進めていくうちに、彼女たちは真剣に熱心にフラを学んでいることがわかりました。彼女たちの先生は、マウイから年に二回オーストリアにやってきて指導してくれるそうです。御年80歳!24時間かけて。
私の大好きなカウアイ島にも毎年行き、フラフェスティバルに参加されているそうです。「KAWIKA」共演に関して、難色を示していましたが、まあ、いいかな。という感じで収まったところ、私が「私もパイ(伴奏)で参加できないか?」というと、険しい顔をして「うーん。。。ステップが違うから難しいのでは。現実的ではないですね」
いや、断られると絶対にやりたくなるのが私の悪い癖。
「私はダンサーの足元を見れば叩くことが出来ます。」と言い切って、強気でドイツ代表に詰め寄ると、「うーん、わかったわ。とりあえずリハーサルで合わせてみて決めましょう」と上から・・・。w
リハーサルは、当日の3時間前に出来るだけなので、出来るかどうかわからない。というナントモウヤウヤした感じ。
(私の体調が絶不調でしたのでここらへんのやり取りは、雲の上状態でした。)
私達のリハーサルを、先方が客席で見ていたらしく終わると拍手が起きました。
そこで、「こうしましょう」と問題の共演に際して、全く協力的な態度になり、少し向こうが折れた感じ(当初は私たちは最後尾で踊ることになっていたのですが、ステージの半分を指定された。)で、私に関しては、「好きに望むところで叩いてください」。
よっしゃあー!
(しかし、体調はどんどん悪くなっていく。)
あとで知ったことだが、オーストリア人は「時間ぴったり」だそうです。待ち合わせの時間にぴったり合わせて店の前で時間調整などをするのだと・・・。

彼女たちのフラは純粋にハワイ伝統文化を学んでいました。日本のようにハワイアンイベントが目白押しというわけではなく、年間数回のフラ依頼で踊る程度。逆にうらやましいことでもありました。アレンジもなく、マウイの先生の教えをそのまま、みんなで共有し保存している感じがしました。
カラカウア王がウイーン滞在中に、曲作りを依頼した幻の楽譜が最近発見されたということで、公演で披露されました。これは、ハワイの人たちも知らない事実です。ハワイ観全くなしの、明らかにウイーンの楽曲でした。時空を超えてカラカウア王と交信できた気がしました。
別れ際に、マウイの先生のDVDを渡されました。 大変貴重な物語、ラカ神殿の様子、物語が納められている教本です。フラ歴30年の私ですが、まだまだ知らないことがたくさんあって、一生学べるフラに感謝です。ええ、こんな機会もフラに出逢ったからこそ。


JTBの西田氏、ケイコさん、Mrノシロ ダンケシェーン♬

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高熱の中リハーサル。本番は著作権、肖像権の問題で撮影禁止。

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オーストリアフラ協会の方々とランチミーティング

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国際交流公演は、由緒正しいコンチェルトハウス。

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ホールの前に催し物のポスター。私たちの名前が!歴史的な出来事です。

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ロイヤルブルー基調のモーツァルトホール。700席。

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楽屋は共同。自然と交じり合えるフラダンサーたち。

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最後にレイを頂いた。純粋に学べるオーストラリアの人たち。